事業廃止年分の事業税の必要経費算入特例
Q.私の経営する食料品店は本年5月1日から法人成りし、個 人営業を廃業しましたが、廃業年分の事業税は、翌年に課税されるた め金額は確定していません。必要経費として見込控除できる特例はな いものでしょうか。 4月までの事業所得は200万円となっています。
A.必要経費に算入する国税及び地方税は、その年12月31日 (年の中途 において死亡し又は出国した場合は、その死亡又は出国の時)までに申告、 更正若しくは決定又は賦課決定により納付すべきことが具体的に確定した ものとされています (基通37-6)。 また、事業税のように納期が分割して定められている税額については、 各納期の税額をそれぞれ納期の開始の日又は実際に納付した日の属する年 分の必要経費に算入できることになっています(基通37-6(3))。 しかしながら、御質問の事業を廃止した年分の所得に課税される事業税 については、その課税見込税額を廃業年分の所得の計算上必要経費に算入 することができます(基通37-7)。 この場合の事業税の課税見込額は、次の算式により計算します。 (A ± B) × R / (1 + R) A: 事業税の課税見込額を控除する前の廃業年分の事業所得の金額 B: 事業税の課税標準の計算上Aの金額に加算又は減算する金額 R: 事業税の税率 したがって、御質問の場合は、次の金額が見込控除できる事業税の額と なります。 (200万円-290万円×4/12)×0.05 / (1+0.05) =49,190円 (注) 290万円×4/12 は事業廃止までの期間に係る法人成りした年分の事業主 控除の月割額です。この事業主控除の額に1,000円未満の端数が生じたと きは切り上げます。 しかしながら、前記の課税見込額を控除しなかった場合は、廃業年分の 事業税について納付が確定したときにおいて事業を廃止した年分の事業所 得の金額から控除することになります(所法63)。 したがって、所得税法第152条 《各種所得の金額に異動を生じた場合の 更正の請求の特例》の規定により廃業年分の事業税を納付すべきことが確 定した日の翌日から2か月以内に更正の請求の手続をすることになります。 なお、更正の請求の特例については 【問19-8】を参照してください。